2022-08-31 2020/10/23 詩作 術の畢んぬ十二時半 埃がたまってゆくばかり 昇汞錠飲む白痾人 次こそは死ぬと覚悟して 乙う陽狂気取った子 御空の藍に咄と吐く 夜は黒鶴の如き暗 月を傷める娑婆の風 昇汞水中電波虫 今吾の眼晴に白星か はて黒星か なあ波旬 罅隙の奥の疽が笑う 音痴 瞽人の歌は百合 白化悪魔に酒を沃る 地獄の底から朱鷺の群 世界は夢幻の朝朗 毒鼓鳴る鳴る舌を噛む 佯死でもよい陽を掴め